サービスの提供は終了しているのに、その代金が先方の都合により支払われないと言うのは、実はそれほど珍しいことではありません。たとえば医療サービスを受けた際には、その費用の一部は公的医療保険によって補助されます。そのため医療機関がサービス対価としての代金の全額を受け取るのは、医療保険の保険者に請求を申請した後です。ただ、代金が遅れて入ってくると言うのは、場合によっては困ることもあります。

そこで、代金が支払われていない部分を買取り、その買取金を事業所に支払うと言うのが、ファクタリングの仕組みです。ファクタリングを利用すれば、ファクタリング業者により違いはあるものの、最短で2~3日以内で現金が支払われます。そのためファクタリングの利用が便利だと考えられるタイミングとしては、ひとつは事業所の財政が悪化している時が挙げられます。財政の悪化を解決するための手段としては、融資も考えられます。

しかし融資は、そもそも貸し借りの仕組みですから、後々、返す必要があります。更に利息も発生しますし、厳しい審査をクリアすることも必要です。審査だけで何週間と時間を要することもありますが、ファクタリングはそうしたことが一切不要なので、とにかく財政を立て直すために一刻も早く現金を手に入れたいと言う時には、非常に便利です。また事業所を新規に始めたばかりだと言うタイミングにも、便利です。

このようなタイミングにおいては、顧客確保や宣伝のために、費用が多く必要になることも珍しくはありません。ここでその費用を出し惜しみすると、後々の運営にも支障が出てくる恐れもあります。よってそのための費用を確保し、少しでも早くに経営を軌道にさせるためには、これを利用するのもひとつの方法だと考えられます。